ぐるり、セカイから

ダメな物書きだかっぽがいろいろと駄弁るサイト。 SSとか一次とかも気が向いたら書く。

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お久しぶりです。
1年6か月振りのSS。
ただ、リメイクなので実質新作はまだまだ先なのかなあと。
これから頑張ろう…うん。



「あんたさ、第三ボタン誰にあげるのか決めてんの?」
突然、薫が言う。
「何を言い出すかと思えば…」
わざとらしく、ため息を吐く。
「いや、気になってさ」
「もう、他の人に決まってるって言ったらどうする?」
「え!?もう決まってんの?まさか、恵子とか!?いや絢辻さんとか!?」
「いや…」
「あの、よく純一についてくる水泳部の…七咲さんとか、あのラブリー森島先輩…まさか!梅原とか?」
「いやいや、七咲さんは弟さんのことで相談に乗ってあげてただけだし、森島先輩はそもそもありえない。というかなんで行き着く先が梅原なんだよ」
「だって、あんたとあいつの仲…なんだからねえ。ほら、輝日東の中でも流行ってるらしいよ、あなたたちがその…」
「自分で言っておいて、恥ずかしがるなよ。…というか、そこまで考えるなよ。
第一、第二ボタンをあげるのは…か、薫しかいないだろ…どう考えても。」
「え…」
その一言でさっきまで赤かった顔がさらに赤くなる。
「まあ、その…なんだ、だから卒業式楽しみに…な」
「ゃ・・・」
「や?」
やったーーーーーーーーーーーーーーーーー!
「うぐぅ!?」
薫が天に向かって両手を挙げる。
うつむいていた彼女の顔をのぞこうとしていたために、その右手が僕の顔に激突する。
強烈な右アッパー
「いたっ。」
「ごめん大丈夫?」
「一応…」
「なんだ…アンタ気をつけなさいよね。」
「いやこっちのセリフだ」
「あはは…」
「笑ってごまかすな」
「はいはい…」
こちらの抗議も、あっさりと流される。
まあ、仕方ないが。
「で、駅前のメロンパンのとこ行く?」
「え…あうん」
学校帰り、桜のつぼみが春を今かと待ちわびている。
季節はもう春だ。
僕と薫が付き合いだして1年ちょっと。
といっても、変わったのはデートで手をつないだりとか、二人っきりになる時間が増えたりとかで、そんなに変わってはいないのだが…。
薫に振り回され続け、疲れ果てても薫の笑顔を見れば疲れなんて吹っ飛んでいた、修学旅行も、二人で言った海、ちょっと大人な薫の水着姿をみてドキドキした夏も、食欲の秋と言われ各地のケーキバイキング転戦し、その分太った脂肪を落とすため3駅分も一緒に歩かされた秋も、もうとっくの昔だった。

なんて、物思いにふけっていると
「オニーサン、オニーサン」
「…?」
片言の日本語でいかにもインド系(?)らしき人が話しかける
「ソコノカノジョニプレゼントアゲナイ?」
「え…っと」
怪しい外国人はどうやら、銀細工のアクセサリーを売っているらしい。まあそれも銀かどうかも怪しいが。
そこには、ネックレスや指輪、ブレスレットがキッチリと展示されている。
「2個で千円」と崩れた日本語で書かれている。
その上に油性ペンで殴り書きで「すべてホノモン!」と書かれている。
ああ、明らかに偽物だ。
その中でそれだけいかにも別格のように扱われている指輪があった。
どうもカップルリングでそこ人工(?)ダイヤモンドが四つ葉のクローバーの形に梅こめられていた。
銀細工ばかり並んでいるのになぜか、ダイヤモンドのカップルリング。
うーん、どう見ても怪しいなあ…。
引っかかる前に…。
その、指輪を薫がじっと見つめていた。
「薫、何か欲しいのか?」
「ん、あいや何でもない」
そういって、早足で歩きだす。
「ああ待って!薫」
そう言って追いかける。怪しい外国人が何か叫んでいるが全く聞こえなかった。
「速いよ…速い。」
薫に追い付くのがやっと…。
「遅ーい。純一。運動不足なんじゃない?」
フフフ…と笑って返される。
「いやそんなことはないはずだ。薫がはやすぎるんだよ」
「えー!?そんなことないわよ。」
「で、メロンパンは?」
どうやら、営業を終えたのか、店じまいをしているおじさんが目に付いた。
全て、売り切れていしまったらしい。
おかしいなあ、いつもなら、この時間帯ならまだ残ってるのになあ…。
「あ、どうやら終わってるみたいだね。」
「そうだね。で、どうする?」
お茶でもして帰ろうか?と言おうとしたら。
「あーごめん!悪い純一。親と会う約束があるのよ…。
ここで待ち合わせで…。すっかり忘れてた!!」
「え!?そうなんだ。」
「ごめんね。じゃあ。」
「じゃあ」
急に、薫は駅とは反対方向に走り出す。
「え…?ここで待ち合わせじゃなかったのか?」
気付いた時にはすでに薫の姿は見えなくなっていた。
「ったくもう。薫は…」
薫と付き合ってから早1年。
何があったっといわれても、全く進展がない。
一年経てばいろいろと変わるのかもしれないが。
ただただ、薫の後ろ姿に、春の嵐の予感がした…。


以上、1話完。
ていうか、過去作品見返しても、短いなあと思ってしまう。
1話1000字くらいしかないし。
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